(ブルームバーグ):米食品医薬品局(FDA)は18日、米バイオ医薬品会社サレプタ・セラピューティクスに対し、遺伝子治療薬「エレビディス」の出荷全面停止を求めたが、会社側が拒否したことを明らかにした。同社の遺伝子治療薬を巡っては3件の死亡例が報告されている。
エレビディスを投与された10代の患者2人が最近、急性肝不全で死亡した。いずれもデュシェンヌ型筋ジストロフィーの患者で、筋力低下によって歩行できなかった。また同社は18日、肢帯型筋ジストロフィーの遺伝子治療で初期段階の臨床試験に参加していた51歳の患者も先月、急性肝不全で死亡したと明らかにした。
FDAの声明によると、同局幹部がサレプタ側と会合を持ち、自主的な全面出荷停止を求めたが、同社はこれを「拒否した」という。

サレプタは同日の声明で、歩行可能な患者では新たな安全性上の懸念や既存リスクの変化を示すデータは確認されておらず、「その包括的な科学的分析に基づき、エレビディスの出荷を継続する判断を下した」と述べた。
サレプタの株価は同日の取引で36%安と急落した。
原題:Sarepta Refused FDA’s Request to Halt Elevidys Shipments (1)(抜粋)
--取材協力:Subrat Patnaik.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.