欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、現行の金利水準は適切だと述べ、同中銀が2%のインフレ率目標達成に引き続き全力を尽くす考えを示した。ドイツの公共放送ARDとのインタビューで語った。

ラガルド氏は「われわれの決意、コミットメント、そして責務は物価安定を維持することだ。物価安定とはインフレ率2%前後を意味する」と述べた上で、「インフレ率は2%にあり、われわれは目標を達成した。今後もこれを維持していく」と話した。

さらに、「われわれは2%の目標にコミットしており、その水準を維持するために必要なあらゆる措置を講じる」と明言。「不確実性や予測不能な要素が多い現状においても、物価に関しては確実性と安定性を維持する」と述べた。

政策金利の見通しについて問われると、「今は良好な状況にある」と述べ、最近の見解を繰り返した。

ECBは2024年6月以降に8回の利下げを実施したが、今月予定されている次回の金融政策委員会では据え置きが予想されている。インフレ率が目標水準に落ち着いたことを受け、エコノミストらは年内にあと1回の利下げが行われると見込んでいる。

ラガルド氏はまた、ユーロがドルに代わって世界の準備通貨となる可能性について問われると、「欧州には素晴らしい潜在力がある」と述べ、経済活性化に向けた取り組みを強化するよう政策当局者に呼びかけた。

原題:ECB Rates in Good Place, Committed to 2% Goal, Lagarde Tells ARD(抜粋)

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