金融商品取引法違反(インサイダー取引)の罪に問われていた三井住友信託銀行元社員の片山肇被告の判決が4日、東京地裁であった。懲役2年、執行猶予4年、罰金200万円、追徴金6143万790円(求刑は懲役2年、罰金200万円、追徴金6143万790円)が言い渡された。

証券取引等監視委員会が3月、三井住友信託銀で証券代行営業第二部長を務めていた片山被告を東京地検に刑事告発。その後、片山被告は在宅起訴されていた。監視委の発表によれば、片山被告は2022年10月下旬ごろから24年8月上旬にかけて、株式公開買い付け(TOB)の情報を業務を通じて知り、公表前にカッシーナ・イクスシーなど3銘柄をそれぞれ購入。昨年11月に懲戒解雇されていた。

インサイダー取引事件を受けて、三井住友信託銀の大山一也社長ら計8人は月額報酬の減額の処分が下っていた。

昨年、金融業界では不祥事が相次いで発覚していた。東京証券取引所の元社員や裁判所から金融庁に出向中の職員がインサイダー取引の疑いで告発されたほか、野村証券では元社員が強盗殺人未遂事件を起こし、三菱UFJ銀行でも貸金庫の統括責任者だった元行員が顧客の財産を盗む事案が明らかになっていた。

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