米国の上場投資信託(ETF)市場が転換期を迎えている。アクティブ型がパッシブ型を初めて本数で上回り、インデックスに追随するという従来の特徴は薄れつつある。

ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のデータによれば、米国に上場するETF4300本近くのうち約51%が、銘柄選定でより大きな裁量を持つファンドマネジャーが運用する商品だった。

アクティブETFの本数の比率は2020年時点で23%だったが、過去5年間で2倍余りに拡大した格好だ。

 

これは11兆ドル(約1595兆円)の米ETF市場で起こりつつある大きな変化を示す新たな兆候だ。市場の混乱が続く中、投資家はアクティブ運用戦略への関心を強めており、今年のETF市場への資金流入のうちアクティブ戦略に向かった資金の割合は約40%と過去最高を記録した。

需要に対応するために運用会社が新たに立ち上げるアクティブ運用商品の本数も過去最高水準となっている。

ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のアナリスト、アタナシオス・プサロファギス氏は16日のリポートで、「これは戦略のより大きな変化を示している」と指摘。運用各社は低コストのパッシブ運用大手と正面から競おうとしても勝ち目がないことを徐々に認識しており、「多くがパッシブ運用商品を基盤としつつ、差別化されたアクティブ運用商品で補完することを選んでいる」とした。

一方で同氏によれば、アクティブ型ETFの資産規模は依然として限られており、全体の10%にとどまる。10年前は5%未満だった。

原題:Active ETFs Now Outnumber Passive Funds in Industry Watershed(抜粋)

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