日本の太平洋側周辺の海域で活動を活発化させている中国海軍の空母「遼寧」と「山東」について、防衛省は、いずれも200回を超える戦闘機などの発着艦を確認したと発表しました。

中国海軍の空母「遼寧」と「山東」をめぐっては今月7日以降、日本の太平洋側側の海域で初めて2隻同時に航行していることが確認されています。

防衛省の発表によりますと、▼「遼寧」は今月8日から合計およそ290回、▼「山東」は今月9日から合計およそ230回、太平洋側の海域で戦闘機やヘリコプターの発着艦を行っていることが確認されたということです。

いずれも東京の沖ノ鳥島や硫黄島の周辺を中心に、活動が続けられているということです。

「遼寧」については先月25日に尖閣諸島周辺での航行が確認されて以降、3週間以上にわたり日本の海域周辺で活動を繰り返していて、「遼寧」でこれまで確認された戦闘機などの発着艦はおよそ550回にのぼるということです。

中国海軍の動向をめぐってはこれまで、空母に搭載されていた戦闘機が海上自衛隊の哨戒機を追従し、わずか45メートルほどの距離まで「異常接近」を繰り返すなど、緊張感が高まっています。

防衛省は情報収集や警戒監視を強化していて、「中国側に対し、活動全般に対し申し入れを行うなど然るべき対応を実施している」としています。