トランプ米大統領は、外国人がハーバード大学に入学するために米国に入国することを禁止する大統領布告に署名した。同大が学内で規律の実施を怠り、犯罪の急増を助長していると非難した。

トランプ政権はハーバード大の留学生受け入れ資格を剝奪していたが、連邦地裁のバロウズ判事がこの措置を一時的に差し止めていた。ホワイトハウスはこれを非難し、同判事による越権行為だと示唆していた。

トランプ氏は、連邦政府が大学内における暴力、違法、脅迫行為について照会した際、ハーバード大は該当者として同大に在籍する3人の外国人留学生しか特定しなかったと指摘した。

「ハーバード大の対応は、留学生に対する懲戒の記録を完全に報告していないか、あるいは留学生を真剣に監視していないことを示している」とトランプ氏は説明した。

また、ハーバード大が「外国と広範な関わりを築いてきた」と非難し、同大の研究者が中国の軍事力近代化の取り組みを推進するような方法で、中国人の同僚と協力していると批判した。

ハーバード大の広報担当ジェイソン・ニュートン氏は電子メールの声明で、今回の大統領布告について「政権による新たな違法な報復措置」とコメントし、「ハーバードは引き続き留学生を保護していく」と表明した。

ハーバード大に現在在籍する留学生は約6800人と、学生全体の約27%を占める。

トランプ政権は既にハーバード大に対する連邦研究助成金26億ドル(約3700億円)余りを凍結しているほか、今後も連邦資金の受給資格はないとしている。

原題:Trump Bars Foreign Students From Entering US to Attend Harvard(抜粋)

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