(ブルームバーグ):次世代の就職面接が、好むと好まざるとにかかわらず始まった。雇用主らが導入を進めるのは、人工知能(AI)が合成音声で応答する双方向のオンライン面接だ。
アプリオラ(Apriora)やヘイマイロAI (HeyMilo AI)、リボン(Ribbon)といったスタートアップ企業は、AIがリアルタイムで行う自社のビデオ面接ソフトの導入が急速に進んでいると口をそろえる。
志願者と対話するAI「採用担当者」は、フォローアップの質問を行い、主なスキルを探り、採用担当マネジャーに体系的なフィードバックを提供する。企業は面接の効率化につながり、オンラインで担当者が常駐する必要がないため、志願者もアクセスしやすい。
リボンの創業者アーシャム・ガラマーニ最高経営責任者(CEO)は「1年前は正気と思われなかったアイデアだ。今はすっかり常態化した」と話す。
コンシューマー・リポートの昨年の調査によれば、米国民の大多数はビデオ面接のアルゴリズム評価に違和感を抱く。それでも大量採用で1日に膨大な数の面接をこなすような場合、時短効果が雇用主にとって魅力だ。勤務時間が不規則になりがちなトラック運転手や看護師などの業種では、深夜や早朝に面接が受けられる柔軟性が志願者に歓迎されるかもしれない。
規制・監督当局も注目している。イリノイ州は、AIが面接のビデオを分析しているかどうか開示し、志願者の同意を得ることを企業に要求。ニューヨーク市は雇用主が用いる自動化採用ツールについて、バイアス(偏見)の年次監査を義務付けている。
原題:Job Interviews Enter a Strange New World With AI That Talks Back(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.