ファミリーマートが「金曜日はたまごや納豆を20円引きする」と発表しました。ローソンストア100はおにぎりの値下げに踏み切っていて、物価上昇のなか、各社の戦略が変化しています。

都内のコンビニ。

記者
「さまざまな食品がずらーっと並ぶ売り場。貼られたポップには、『毎週金曜日限定 20円引き』と書かれています」

きょうからファミリーマートが始めたのは、毎週金曜日だけ“20円値引きする”というキャンペーン。対象は、たまごや納豆、牛乳など、生活に身近な食品。

高騰しているたまごは通常10個入りで345円ですが、金曜日だけは325円に。牛乳は157円です。

30代
「牛乳はよく買うんで、安くなるのは嬉しい」

80代
「他のお客さんもすいすいと入ってくるんじゃない?安いなと思って入ってくると思うよ。もう絶対安くした方がいい」

客にとっては嬉しい値下げ。コストが上昇するなか、なぜあえて値下げに踏み切ったのでしょうか。

ファミリーマート デリカ食品部 久野康之さん
「(去年値下げを)実施した日は約5%ぐらい多くのお客様に買っていただいた。買い控えするよりかは少しでもお買い得にさせていただいて」

背景にあるのは「物価高」。

きょう発表された4月の全国の消費者物価は3.5%上昇しました。光熱費の上昇や食料品の値上げラッシュが主な要因で、特に「コメ類」は98.4%上昇。

80代
「年金は全然上がらないのに、物価ばかり上がってどうなるのっていう感じ」

物価高で節約志向が強まるなか、コンビニとしては値下げしてでも来店客をつなぎ止めたい考えです。

おとといには、ローソンストア100が価格を見直し。焼鮭やツナマヨなど、全おにぎりのうちおよそ4割の商品を最大10%値下げしました。

さらに、セブン-イレブンは先週から、価格は変えず具材を増量する“実質値下げ”のキャンペーンを始めています。

50代
「お弁当一つとっても、そうそう気軽に買えないなっていう感じで。給料がそんな上がっていくわけじゃないので嬉しいです」

3年にわたる実質賃金の下落で消費は弱い状態が続いていて、今後、小売の間で値下げの動きが広がる可能性があります。