人工知能(AI)を搭載した新世代パソコン(PC)がPC市場をけん引するのは2026年以降になる。華碩電脳(エイスース)の胡書賓共同最高経営責任者(CEO)はこうみている。

台湾の華碩や中国のレノボ・グループ(聯想集団)などのPCメーカーは昨年、AI搭載PCを発表。だが、低迷が続くノートPC市場が持ち直すとの期待は高まらなかった。

胡氏は台北でのエレクトロニクス見本市「コンピュテックス」でブルームバーグ・ニュースとのインタビューに応じ、トランプ米政権による相次ぐ関税発表が、今年の見通しを下押しすると指摘。関税負担を打ち消すため、米国での販売価格を最大10%引き上げる可能性があると明らかにした。

胡書賓氏が語る

世界の景気動向や関税の影響で、消費者のPC向け支出が限られているとも胡氏は説明。その上で、AI関連のソフトウエアがまだ成熟していないため、期待されたほど消費者の関心を引きつけていないとの見方を示した。

「PC業界の市場成長率は当初、約5%と見積もられていた」が「関税政策の不透明さから、大半の予測は現在1~2%の伸び、あるいは横ばいまで下方修正されていると思う」と話した。

AI処理を支えるハードウエアはすでに販売されているが、これらの機能を十分に活用するアプリがサードパーティーによって開発されるには、業界全般であと1~2年を要する見込みだという。

原題:AI PCs Still Year or Two From Fulfilling Promise, Asus CEO Says(抜粋)

--取材協力:Naman Tandon.

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