(ブルームバーグ):暗号資産(仮想通貨)ビットコインに積極投資する米ストラテジーは、資金調達計画を840億ドル(約12兆円)に倍増させた。保有ビットコインを時価評価する会計基準を採用した結果、1日発表の1-3月(第1四半期)決算で過去最大となる42億ドルの赤字を計上した。
ストラテジーは同日、追加で210億ドルの普通株を発行するための登録を実施。昨年10月に承認された同規模の枠を使い切ったとしている。残り146億ドルとなっていた社債プログラムの規模は420億ドルに増やした。
ビットコインを購入する企業の間では、利益の大きな変動要因となり得る未実現の評価損益を認識する動きが広がっている。
もとはソフトウエア企業だったストラテジーは、23年末に承認された会計基準の変更を25年第1四半期になって適用した。
同社は約530億ドル相当のビットコインを保有している。共同創業者マイケル・セイラー会長は、過去5年間でストラテジーを世界的なビットコイン投資企業に転換させ、ウォール街や暗号資産業界で注目されてきた。
普通株や社債の発行を通じたビットコインの購入で、ストラテジーは多くの主要な米国株を上回るパフォーマンスを挙げてきたが、戦略の持続可能性を疑問視する声もある。

原題:Strategy Doubles Bitcoin Buying Capital Plan to $84 Billion (2)(抜粋)
--取材協力:Tom Contiliano.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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