(ブルームバーグ):米国はウクライナ停戦を巡り、23日に同国および欧州主要国の当局者とロンドンで協議を行う見通しだ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。トランプ大統領は早期停戦合意を目指している。
米国からはルビオ国務長官に加え、中東担当のウィトコフ特使、ウクライナ・ロシア担当のケロッグ特使が参加する予定で、フランス、ドイツ、英国、ウクライナの外相および国家安全保障顧問らと会談する見通しだと、匿名を条件に関係者が述べた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は21日、スターマー英首相との電話会談後にX(旧ツイッター)に「ウクライナと英国、フランス、米国はこれまでと同様、無条件の停戦を実現し、その後に真の恒久的な平和を築くため、できる限り建設的に前進する用意がある」と投稿。「無条件の停戦こそが平和への第一歩だ。イースター(復活祭)を通じて、戦争を長引かせているのはロシアの行動であることが明確になった」と主張した。
米国家安全保障会議(NSC)の報道官にコメントを求めたが返答はなかった。
同会合は先週パリで行われた一連の協議を受けたものになる。米国はパリで、ロシアとウクライナの停戦および和平合意の実現に向けた提案を行った。ブルームバーグはこれまで、和平合意の一環として、米国は対ロシア制裁を緩和するとともに、ウクライナのクリミア地域に対するロシアの支配を認める用意があると報じた。
ゼレンスキー氏はロシアに領土を譲る考えはないと繰り返し述べてきた。
トランプ氏は21日、ホワイトハウスで記者団に対し、「今週中にウクライナとロシアが合意に達する可能性は非常に高い」と発言。ロシアとウクライナに関する「良い会談が行われた」とも述べた。
一方、ロシア国防省は21日、プーチン大統領が宣言したイースター停戦の期間が終了し、同国はウクライナでの軍事作戦を再開したと発表した。ゼレンスキー氏はこの発表をクレムリンの宣伝工作だと一蹴し、代わりに30日間の停戦を受け入れるようロシアに求めた。
プーチン氏はこの日、民間人への攻撃を回避するためのウクライナ側の提案について検討する用意があるとし、この件に関してウクライナとの二国間協議にオープンだとテレビを通じてコメントした。
原題:US, Ukraine, Europe Allies to Meet Wednesday on Peace Plan (1)、US May Meet Wednesday With Ukraine, Europe Allies on Peace Plan(抜粋)
(ゼレンスキー氏やトランプ氏の発言などを追加して更新します)
--取材協力:Kate Sullivan.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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