米セントルイス連銀のムサレム総裁は11日、インフレ率が上昇する一方で労働市場は弱くなるという短期的なリスクがあるとし、政策当局としては今後発表される経済指標を注視しつつ警戒しなければならないとの考えを示した。

ムサレム総裁は関税によるインフレ圧力の一部は持続する可能性があるとの懸念を改めて表明。当局者にとっては、長期のインフレ期待をしっかりと安定させることが重要になると強調した。

「貿易や移民、財政、規制などの新たな政策が、物価や雇用、経済活動に及ぼす正味の影響およびそのタイミングについては不確実性が高い。インフレ率が上昇する一方で労働市場は軟化するというシナリオも、現実的な可能性として考慮しなければならない」と同氏はアーカンソー州ホットスプリングスでのイベントで発言。

「現時点では、警戒を怠らず、データを注意深く精査し、雇用とインフレに関する見通しとリスクを徹底的に検証することが、金融政策にとって引き続き適切だと考えている」と述べた。発言は講演原稿に基づく。

原題:Fed’s Musalem Flags Risk of Higher Inflation, Weaker Job Market(抜粋)

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