4日の米株式相場は大幅続落。ナスダック100指数は4%値下がりし、このまま終了すれば2月に付けた最高値からの下落率が20%を超える見通しとなった。今回の急速な下げは、近年では2020年の新型コロナ禍時でのペースに匹敵する。

ナスダック100は最高値を付けて以降、時価総額が6兆ドル(約870兆円)近く消失している。トランプ米大統領が打ち出す関税が米経済をリセッション(景気後退)に追い込むとの懸念が背景にある。エヌビディアやテスラ、アップルなどがいずれも値下がり。ニューヨーク時間午前10時50分現在、S&P500種株価指数は5%安。

3月の雇用統計は強い内容となったが、貿易戦争が米経済に及ぼす影響を巡る懸念を和らげるには至っていない。S&P500種株価指数は週間ベースではここ7週間で6度目の下げとなりそうだ。

この日発表された3月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を上回った。失業率は上昇した。トランプ政権が打ち出した大規模な関税措置で世界経済が打撃を受ける前の時点で、労働市場が比較的健全な状態にあったことが示唆された。

ホライゾン・インベストメンツのスコット・ラドナー最高投資責任者(CIO)は、「雇用統計が良好でも、リセッション(景気後退)懸念を和らげるには十分ではない。過去のデータに基づくバックワードルッキングの数字であり、経済が貿易戦争でどれだけの打撃を受けるのか十分な洞察を与えるものではない」と述べた。

 

原題:Trump Tariffs Drive US Tech Shares to Brink of Bear Market

、US Stocks Rout Escalates as S&P Heads for Worst Week Since Covid(抜粋)

(相場を更新します)

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