(ブルームバーグ):4月第2週(7-11日)の債券市場では長期金利に上昇圧力がかかりそうだ。トランプ米大統領の相互関税発表を受けたリスク回避で金利が急激に低下した反動が見込まれる。週内に実施される30年と5年の国債入札に対する警戒感も金利を押し上げる。
市場参加者の見方
◎三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジスト
- 債券相場のボラティリティーが高く、長期金利は足元の急激な低下の反動もあって上昇方向となりそうだ
- 今がリスクオフのピークである可能性。トランプ関税を巡り免除や猶予などの動きが出てきて、急低下の修正を促すだろう
- 国債入札は30年債、5年債ともに強い結果は期待しづらい。入札をこなしながら利回り水準を切り上げていくとみる
- 新発10年国債利回りの予想レンジは1.19-1.4%
◎りそなアセットマネジメントの藤原貴志債券運用部長兼チーフファンドマネジャー
- リスク資産の下落が金利低下をもたらしており、目先はこの動きが続きやすい。ただ、10年金利の1.2%台は維持できず、1.4%台に向けて上昇するとみる
- 米国では将来の雇用に対する不安はあるが、現実的にそこまでレイオフが始まっているわけではない。雇用統計を通過すれば米金利水準はやや上がる可能性
- 30年債と5年債の入札については、前者はまだ安いので需要が見込まれるものの、後者は金利低下が大きく進んだこの水準でどの程度買いが入るか分からず懸念される
- 新発10年国債利回りの予想レンジは1.2-1.45%
国債入札
日銀買い入れ
主な材料
- 7日:日銀支店長会議、地域経済報告(さくらリポート)
- 7日:2月の毎月勤労統計
- 9日:日銀の植田和男総裁が信託大会であいさつ
- 9日:米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(3月18、19日開催分)
- 10日:3月の米消費者物価指数(CPI)
- 11日:3月の米生産者物価指数(PPI)
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