(ブルームバーグ):トランプ米大統領が大規模な関税措置を打ち出した後であれば、企業にとっては不確実性が下がるはずだった。だが実際には逆の効果をもたらし、リセッション(景気後退)のリスクも高めたとエコノミストはみている。
ブルームバーグが2、3両日に実施した調査では、エコノミスト54人のうち約76%は、広範にわたる関税賦課が企業の意思決定にとって貿易政策を巡る不確実性を高めると回答。また、今後12カ月の米リセッションリスクが高まると約92%が答えた。
今回の結果は、トランプ氏の関税発表後にウォール街の複数の金融機関が行った見通しの修正と一致する。多くの機関はリセッションやインフレの再燃について警鐘を鳴らした。
ネーションワイド・ミューチュアル・インシュアランスのチーフエコノミスト、キャシー・ボストジャンシク氏は「最終的な輸入関税率がどの程度になり、いつまで維持されるか依然として大きな不確実性がある」と指摘。
「現時点では貿易相手国との交渉で発表よりも低い相互関税率になると想定しているが、最低10%の基本部分はほぼ維持される可能性がある」と話した。
米関税の発表を受け、回答者の多くは米経済見通しを下方修正し、インフレ予測を上方修正する必要があるだろうと認めた。
原題:Economists Say Trump’s Tariffs Boost Uncertainty, Recession Odds(抜粋)
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