(ブルームバーグ):12日の東京外国為替市場の円相場は1ドル=148円台に下落。米国の景気懸念が和らいだことやウクライナ情勢の改善期待を背景にリスク選好の円売りがやや優勢だ。一方、2025年春闘の賃上げ集中回答が注目されており、日本銀行の追加利上げ観測を強める内容なら円を支えるとの見方もある。
オーストラリア・ニュージーランド銀行外国為替・コモディティ営業部の町田広之ディレクターは、前日のニューヨーク市場終盤の流れを引き継ぎ、持ち高調整から公示仲値の設定にかけてドル買い・円売りが入ったと指摘。日本時間夜には2月の米消費者物価指数(CPI)が発表予定で、「予想より強めなら米金利高・ドル高の方向に振れやすい」との見方を示した。
日本銀行の植田和男総裁は午前の国会答弁で、長期金利の上昇について、市場は経済・物価情勢に対する見方や海外金利の変化を反映したものと見ているとの見解を示し、「市場の見方と大きな齟齬(そご)はない」と述べた。円は一時買われたが、すぐに148円台に戻した。
大和証券の石月幸雄シニア為替ストラテジストは、植田総裁発言について「あまり影響していないようだ」とした上で、春闘の賃上げ集中回答が強ければ「利上げ前倒し観測で円を買う場面が生じる可能性もある」との見方を示した。
米国の鉄鋼・アルミニウム関税発動を控えて神経質な展開も予想されている。りそなホールディングス市場企画部の井口慶一シニアストラテジストは、「予定通りで大きな反応にはならないだろうが、センチメントを冷やす要因だ」と指摘。ドルの上値は重いとみている。
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