(ブルームバーグ):米鉄鋼大手3社の最高経営責任者(CEO)らは、トランプ政権が12日に発動予定の鉄鋼輸入への25%関税について、適用除外を一切認めることのないよう訴える書簡をトランプ大統領に送付した。適用除外を認めないことは国家安全保障上の問題だとしている。
ニューコアのレオン・トパリアン、USスチールのデービッド・ブリット、クリーブランド・クリフスのローレンソ・ゴンカルベス各CEOを含む業界首脳9人はトランプ氏に宛てた7日付の書簡で、トランプ政権1期目に適用除外を認めたことで、各国からの鉄鋼輸入量が増え、関税の当初の効果が減退したと指摘した。
その上で、国内の供給業者から容易に入手可能な製品にさえも適用除外が認められた結果、米鉄鋼業界は再び世界的な鉄鋼供給過剰の危機にさらされ、弱体化することになったと主張。「いかなる例外や除外の要求にも抵抗し、米国の鉄鋼のために引き続き強く立ち向かうよう要請する」としている。
一方、ラトニック米商務長官は9日、NBCニュースの番組「ミート・ザ・プレス」で、鉄鋼とアルミニウムの関税が予定通り12日に発効するか問われ、「イエス」と答えるとともに、猶予措置は想定していないことを示唆した。
他方で、米国の鉄鋼ユーザー各社や鉄鋼輸出各国などはホワイトハウスに対し、鉄鋼輸入関税の賦課は米消費者にとって物価上昇につながるとして、主要貿易相手国に適用除外を認めるようロビー活動を展開している。
米鉄鋼業界は低調な建設需要やインフレ、高い借り入れコストが収益の三重苦となり、トランプ政権1期目以来最悪の年に見舞われてきた。商務省のデータによれば、2024年の輸入は増えたものの、21年と22年の水準を引き続き下回った。
トランプ政権による関税賦課を控え、米鉄鋼価格は過去数週間に急上昇し、輸入品よりも20%余り割高となっている。1月にトン当たり700ドル(約10万3000円)弱だった相場は、2月末時点で最高1000ドルと、昨年初頭以来目にすることのなかった水準で顧客に提示されているという。
原題:US Steel CEOs Urge Trump to Resist Metal Tariff Exemptions (1)(抜粋)
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