国会では、新年度予算案をめぐる与野党の攻防がヤマ場を迎えています。こうした中、石破総理は森友問題をめぐり、“異例の”発言をする場面がありました。
きょう開かれた衆議院・予算委員会。その傍聴席で熱心にメモを取るのは、森友学園に関する決裁文書の改ざん問題を苦に自ら命を絶った、元近畿財務局職員・赤木俊夫さんの妻、雅子さんです。
立憲民主党 川内博史 衆院議員
「政府の責任者として、赤木俊夫さんの墓前にお墓参りをされるべきではないかと思います」
石破総理
「私自身個人として(赤木俊夫さんの墓参りに)行きたいなという思いは強く持っております」
「赤木さんの墓参りをしたい」と話した石破総理。その後、石破総理と顔を合わせ、涙ながらにお礼を伝えた雅子さんは、改めて文書の開示を求めました。
亡くなった赤木俊夫さんの妻 赤木雅子さん
「夫みたいな、つらい思いをして亡くなる人が一人でも減るようになったらいいなと思います」
また、新年度予算案をめぐっても、石破総理が“ある決断”をする考えを示しました。
きょうの国会。新年度予算案の年度内成立を目指す中、政府・与党が新たな動きを見せました。
安住淳 予算委員長
「(安倍派・元会計責任者)松本淳一郎氏から、委員会の議決を重く受け止めて、(参考人招致に)出席する方向で調整をさせていただきたいという前向きな返事が来ました」
自民党安倍派の裏金問題をめぐり、安住予算委員長はきょう、元会計責任者から“参考人招致に応じる方向で調整したい”との回答があったと明らかにしました。
さらに国会ではきょう、新年度予算の成立に向け、石破総理が“ある決断”をする考えを示しました。新年度予算案の衆院通過のデッドラインが迫る中、日本維新の会の前原共同代表は、予算案に賛成する条件の一つとする高校授業料の無償化を石破総理に迫りました。
日本維新の会 前原誠司 共同代表
「我々は、大阪府のモデルでいうと(支給額)63万円ということを提示をさせていただいてるわけでありますが、この点についてはどういうお考えなのか」
石破総理
「直近の全国平均授業料、令和6年度で45.7万円をベースとし、交付から外れました値を除外し、詳細な実態調査をおこなう必要があるものと考えております」
石破総理は公立高校を所得制限を設けず、無償化に向け、新年度予算案を修正する考えを示した上で、私立高校についても“全国平均45万7000円をベース”として、支援する考えを示しました。その後、3党の政策責任者が会談。来年4月以降の私立高校への支給額について、具体的な金額は決まらず、継続協議となりました。
自民党 小野寺五典 政調会長
「私立への支援が高まるということになりますと、公立高校、やはり応募もかなり厳しくなる可能性もあります。むしろ、こういうところにしっかり支援ができるような、そういう制度も必要ではないか」
日本維新の会 青柳仁士 政調会長
「大阪水準であります63万円、ここまでというのは改めて申し上げました」
新年度予算案の衆院通過のデッドラインが迫る中、与野党の攻防がヤマ場を迎えています。

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