(ブルームバーグ):ゴールドマン・サックス・グループのストラテジストは、人工知能(AI)スタートアップ、DeepSeek(ディープシーク)の登場で中国の技術的進歩を巡り楽観的な見方が広がっているとして、中国株のラリーが続くと見込んだ。
ゴールドマンの劉勁津氏らは、MSCI中国指数が今後1年で85に達すると予想。従来目標の75から引き上げた。同指数は今月に入り強気相場入りしたが、14日の終値からさらに16%の上値余地があることを意味する。中国本土株の指標、CSI300指数の目標についても4600から4700に引き上げた。
劉氏らは17日のリポートで、ディープシークなどのAIモデルによって「中国テクノロジーを巡るストーリーは一変し、AIの成長と経済的利益に対する投資家の楽観論が再評価された」と指摘。AIの幅広い普及で中国の1株当たり利益は今後10年間に年2.5%押し上げられる可能性があると分析した。
ディープシークの技術的躍進が中国市場の魅力を見直すきっかけとなり、ウォール街の投資家やアナリストは同国株への関心を高めつつある。この1週間で、モルガン・スタンレーやJPモルガン・チェース、UBSグループのストラテジストが強気な見方を示す一方、世界最大級の上場ヘッジファンド会社、英マン・グループのマルチストラテジー株式責任者は中国株が今年、最も確信度の高い取引の一つだと指摘した。

原題:Goldman Raises MSCI China Target as DeepSeek Improves Outlook(抜粋)
--取材協力:Tian Chen.
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