米メディア・ケーブルテレビ(CATV)大手のコムキャストは、ブロードバンド加入者の予想を上回る落ち込みを発表した上で、同事業における「激しい」競争が今後も続くとの見通しを示した。これを受け、30日の米国株式市場では株価が11%安となり、2年余りぶりの安値を付けた。

ブロードバンド加入者は24年10-12月(第4四半期)に13万9000人減少した。昨年12月には10万人強の減少を見込んでいた。

マイク・カバノー社長は決算発表後の投資家向け電話会議で、インターネットアクセス市場について「競争状況は依然として厳しい」とし、「この状況が近い将来に変わる兆しはない」と述べた。

AT&Tやベライゾン・コミュニケーションズなどの通信会社は、顧客向けのインターネットサービスを拡大している。

コムキャストのCATV加入者は10-12月に31万1000人減少した。動画配信サービスの台頭と有料テレビ解約者の増加により、CATV業界は苦戦を強いられている。

一方、10-12月の売上高は2%増の319億ドル(約4兆9200億円)となり、アナリスト予想の316億ドルを上回った。調整後1株利益も96セントと、コンセンサス予想の86セントを上回った。

コムキャスト傘下のユニバーサル・ピクチャーズは昨年11月に映画「ウィキッド ふたりの魔女」を公開し大ヒットを記録。ブロードウェイ・ミュージカルの映画化作品として歴代興行収入トップとなった。スタジオ部門の10-12月の売上高は約7%増の33億ドルだった。

原題:Comcast Shares Tumble as Broadband-Subscriber Losses Widen (2)(抜粋)

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