ドラッグストアチェーンの米ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスは、過去92年間続けてきた四半期配当を停止する。経営再建に向けて現金を確保するのが狙いだ。

同社は30日の発表文で今回の決定について、負債を減らし、フリーキャッシュフローを改善することでバランスシートを強化する必要性を指摘した。訴訟や債務ファイナンスなど「今後数年にわたる現金需要」も重要な考慮事項とした。

ニューヨーク株式市場の時間外取引で同社株は一時9.3%下落。30日終値までの過去1年間で、株価はほぼ半減している。

同社は2024年初頭に、四半期配当を1株当たり25セントにほぼ半減した。

リーリンク・パートナーズのアナリスト、マイケル・チャーニー氏はリポートで、配当の停止は「賢明な措置であり、ある意味で遅すぎた」とし、この措置は一部の株主が短期的に株式を売却する可能性があるものの、業績回復の取り組みを支援すると記した。

エバコアISIのアナリスト、エリザベス・アンダーソン氏は、経営陣が「今後数年間で同社の財務状況を改善する」計画を進めていると述べた。配当の停止により25年度に約6億5000万ドル(約1000億円)が節約できると推計している。

原題:Walgreens Suspends Nearly Century-Old Dividend to Save Cash (2)(抜粋)

--取材協力:Ike Swetlitz、John Lauerman.

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