トランプ米大統領から商務長官に指名されているハワード・ラトニック氏は、米政府倫理局を通じ、800余りの法人への出資や役割の詳細を開示した。議会の承認を得て政権入りとなれば、中核企業の持ち分を売却するが、成人した子どもらがこれを買い取る可能性は排除していない。

ウォール街の投資銀行兼証券会社、キャンター・フィッツジェラルドの最高経営責任者(CEO)であるラトニック氏は、キャンターと証券会社BGCグループ、不動産会社ニューマーク・グループ3社の持ち分を手放すことを確認した。同氏のビジネスグループで3社は中核的な位置にある。

ラトニック氏(63)は米連邦法に基づき、商務長官への就任が承認されてから90日以内に、自身と妻、未成年の子供たちに該当する事業持ち分について、その大半を売却すると述べた。しかし成人した子供らが、その会社の株式を購入する可能性は排除されていない。同氏の子ども2人は同氏の会社で働いている。

ラトニック氏は30年かけて米国内外でビジネス帝国を築いた。口論好きの富豪が貯め込んだ資産は、トランプ政権閣僚候補の中でも特に複雑な構成になっている。長らく実権を握ってきた企業の将来を誰に託すかという問題も、臆測を呼んでいる。

同氏の承認公聴会は今月29日に上院で開かれる。

開示によると、ラトニック氏の保有資産は8億600万ドル(約1260億円)を超える。キャンターとニューマーク、BGCを含む12社の持ち分はそれぞれ5000万ドル余り。ブルームバーグ・ビリオネア指数によれば、同氏の純資産は21億ドル。

ラトニック氏がキャンターの持ち分を売却しても、キャピタルゲイン(資本利得)税の対象にはならない。売却収入を60日以内に財務省短期証券(Tビル)や広範囲の投資を対象とした投資信託に投資することが、免税の条件だ。

原題:Lutnick Lists 800 Firms in Complex Billionaire Ethics Filing (1)(抜粋)

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