(ブルームバーグ):日産自動車は米国での電気自動車(EV)生産計画を遅らせる可能性がある。同社はメキシコ合弁工場でのガソリン車の生産終了も決定しており、トランプ米政権のエネルギーおよび貿易政策への不安もうかがえる。
ミシシッピ州キャントン工場でのバッテリー式EVの生産開始と台数は、7500ドル(約117万円)のEV税額控除などを廃止するとしたトランプ大統領の公約が、実行されるかどうかに左右される部分が大きいと日産の米州事業計画を率いるポンツ・パンディクティラ氏は述べた。
「7500ドルの税額控除が廃止されれば、普及ペースが鈍るのは明らかだ」とパンディクティラ氏はインタビューで指摘。「需要のないモデルを生産する状況は望まない」と語った。
日産はこれまで、2028年にミシシッピ工場で新型EV4モデルを生産開始する計画を明らかにしていた。パンディクティラ氏によれば、早ければ27年にも準備が整う見通しだ。しかしEV生産開始の時期を遅らせ、台数も絞る可能性があり、むしろテネシー州スマーナ工場でハイブリッド車を増産するかもしれないという。プラグインモデルを含むハイブリッド車の人気はますます高まっている。
「規制がどうなるのか注意深く見守っている。どのモデルを増産し、どのモデルを減産するか決められるようになる」とパンディクティラ氏は述べた。
日産は米国で低迷する販売を促進し、業績立て直しにつなげることを目指している。
日産はこれとは別に高級車ブランド「インフィニティ」のガソリン車「QX50」とコンパクトクロスオーバー車「QX55」を25年12月をもって生産停止とする方針を明らかにした。両モデルはメルセデス・ベンツ・グループとのメキシコ合弁工場で生産している。
トランプ米大統領は、2月1日からメキシコとカナダからの全輸入品に25%の関税を課すことを検討していると先に表明した。

日産を巡っては、2025年中に米国の生産部門の従業員を最大2000人程度削減する方向で最終調整に入ったと読売新聞が25日付朝刊で報じた。
読売新聞によると、米テネシー州のスマーナ工場とミシシッピ州のキャントン工場の体制を縮小し、米国での生産台数を25%程度減らす方向という。
同社広報担当の永井志朗氏はブルームバーグの取材に対し、「われわれが発表した内容ではなく、コメントは差し控える」と述べた。
日産は昨年11月、全世界で9000人の削減と生産能力の20%縮小を柱とする合理化策を発表した。
原題:Nissan Looks to Trump-Proof North American Production Plans (1)(抜粋)
(生産計画を巡る背景を追加して更新します)
記事についての記者への問い合わせ先:Southfield ドーソン・チェスター cdawson54@bloomberg.net記事についてのエディターへの問い合わせ先:Shelly Banjo sbanjo@bloomberg.netもっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.