(ブルームバーグ):2024年の中国の高級品市場の売上高は、最大20%減少したとの最新推計をコンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーが示した。中国経済の減速で消費者信頼感が低下しているためで、少なくとも11年以来最大の落ち込みとなる。
これにより中国の高級品市場は、20年の水準付近まで規模が縮小したことになる。新型コロナウイルス禍での国内消費ブームにも後押しされてきた急成長が止まった形だ。
ベインが21日に公表したリポートによると、特に影響を受けたのが高級腕時計と宝飾品で、売上高は前年比で30%余り減少している。レザー製品やファッション・ライフスタイル関連商品がそれらに続いた。
同社は今年も上半期を中心に厳しい状況は続き、中国本土の売上高については横ばいになると見込んでいる。
不動産価格下落や若年層の失業率上昇を受け、中国の景気減速は厳しい。消費者の信頼感は弱まり、高級品の購入を控えたり、グレーマーケットや円安下の日本での買い物を通じた割引を求めたりしている。
一方でベインは中国について、世界最大規模の富裕層人口を抱えていることから、長期の高級品市場の成長について依然として楽観的だとしている。
原題:China’s Luxury Sales See Biggest Drop in a Decade Amid Slowdown(抜粋)
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