(ブルームバーグ):オランダの半導体製造装置メーカー、ASMLホールディングに多くの人材を送り込んでいる国内トップクラスの技術系大学がサイバー攻撃を受け、コンピューターネットワークを停止させた。
ASMLのグローバル本部から約8キロメートルに位置するアイントホーフェン工科大学は13日、少なくとも15日まで講義や教育活動を行わないと発表した。同大学のパトリック・フロートハウス副学長はネットワーク停止について、「より深刻な影響を防ぐために必要な介入」だったと説明した。
同大の広報担当イフォ・ヨングスマ氏はブルームバーグ・ニュースの電話取材に対し、大学側は同校のサーバー上で「多くの不審な動き」に10日遅く気付いたが、これまでハッカーとの接触はなく、その身元もまだ判明していないと述べた。
同大の発表文によれば、「データが盗まれた形跡はない」ものの、「調査はなお継続中」だという。
最先端リソグラフィー(露光)装置の世界唯一のメーカーであるASMLは、将来の社員育成に向けアイントホーフェン工科大に多額の資金提供を行っている。昨年5月には博士課程の学生の育成とクリーンルーム棟の改修のために8000万ユーロ(約130億円)を拠出した。
原題:ASML-Backed University Suspends Classes After Cyberattack (1)(抜粋)
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