(ブルームバーグ):24日朝の東京外国為替市場の円相場は1ドル=157円台前半と、前日夕から水準を下げて推移。日本銀行の利上げ観測後退と米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ慎重姿勢を背景とした円売り・ドル買い基調が続いている。
三井住友信託銀行米州部マーケットビジネスユニットの山本威調査役(ニューヨーク在勤)は、円相場について「先週の日米金融政策の結果が尾を引いている」と指摘。週末に米金融当局者からタカ派的な発言が続いたことで米金利が上昇しドルが買われた一方、利上げに慎重な日銀を受けて来年にかけての円買いに慎重な見方が浮上していると語った。
23日はドルが全面高となり、円はスイスフランを除く主要通貨に対して下落した。米債市場では長期債中心に金利が上昇し、10年国債利回りは一時4.59%と5月以来の高水準を付けた。
24日東京時間の円相場について山本氏は、157円を挟んでもみ合う展開を予想。25日の植田和男日銀総裁の講演や、27日に発表される12月の日銀金融政策決定会合の主な意見を受けて円が売られる可能性が意識されていると述べた。
一方、通貨当局の円安けん制姿勢は引き続き円の下支え要因となる。この日は米国の債券・株式市場が短縮取引となり、全体的に手控えムードが強まりやすい。市場参加者が減ることで流動性の低下に伴う急激な値動きも警戒されている。
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