フランス国債庁(AFT)はバルニエ内閣総辞職後に就任したバイル首相が2025年度予算をまとめるのを待つ中で、来年の国債発行規模を当初計画の水準に維持した。

同庁は19日、買い戻しを除いたベースで来年に3000億ユーロ(約49兆円)の国債を発行する予定だと発表した。これは10月に公表した当初計画の発行規模と同じだった。今年の発行規模は2850億ユーロ。

同庁のドゥルエンヌ長官は「今後この額を変更する必要が生じた場合は変更を行い、投資家に通知する」と述べた。

今月4日、バルニエ氏の緊縮予算案に反発した左派と極右が手を結んで内閣不信任決議案を可決し、バルニエ氏を退陣に追い込んだ後、フランスは政治的にも財政的にも混乱に陥っている。

バイル首相は自身の優先施策の詳細を明らかにしておらず、組閣もまだしていないが、新内閣は税制や歳出で譲歩を余儀なくされ、財政赤字がさらに拡大して国債増発を迫られる可能性がある。さらに、政治の先行きが不透明な中で同国経済の見通しは急速に悪化しており、財政目標の達成は一段と困難になっている。

原題:France to Push Ahead With €300 Billion Bond Plan Without Budget(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2024 Bloomberg L.P.