(ブルームバーグ):来週の円相場は軟調に推移しそうだ。市場の想定以上にタカ派的だった米連邦公開市場委員会(FOMC)とハト派的だった日本銀行の金融政策を巡る姿勢の違いが意識され、円売り・ドル買いの動きが継続しやすい。
もっとも、海外投資家を中心にクリスマス休暇に入るため、市場参加者の減少に伴い取引量は細る可能性が高い。
市場関係者の見方
三井住友銀行の鈴木浩史チーフ・為替ストラテジスト
- FOMCと日銀の金融政策決定会合を通過し、ドル高・円安のモメンタムが強まっている
- クリスマス休暇週で欧米の市場参加者が少なくなる中、現状の円安水準での動きが続きやすい
- 円安進行を受け、植田和男日銀総裁の講演や12月会合の主な意見で後退した来年1月会合での利上げ期待の軌道修正を図るかどうかに注目
オーストラリア・ニュージーランド銀行外国為替・コモディティ営業部の町田広之ディレクター
- 横ばいから弱含みを想定。クリスマス休暇週でもあり、相場にあまり動意がない可能性がある
- FOMC後の米金利が上昇して高止まりが続く可能性があるほか、日銀の利上げは3月会合との見方が強まる中で円売り圧力が続きやすい
- 植田日銀総裁の講演や主な意見で軌道修正がなければ、円相場はじりじりと158円、159円と水準を下げていくリスクがある
来週の注目材料
- 25日:日銀の植田総裁が講演
- 27日:日銀金融政策決定会合の主な意見(18、19日開催分)
来週の主な予定
- 23日:11月の米シカゴ連銀全米活動指数、米2年国債入札
- 24日:日銀金融政策決定会合議事要旨(10月30、31日開催分)、12月の米消費者信頼感指数、11月の米耐久財受注、11月の米新築住宅販売件数、米2年変動利付国債入札、米5年国債入札
- 25日:欧米休場(クリスマス)
- 26日:2年国債入札、米新規失業保険申請件数、米7年国債入札
- 27日:12月の東京都区部消費者物価指数
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