(ブルームバーグ):トランプ次期米大統領からイーロン・マスク氏と共に政府効率化省(DOGE)のトップに指名されたビベック・ラマスワミ氏は、国防総省の支出方針をシフトし、ドローン(軍用無人機)や極超音速ミサイルなど新たな技術への投資を拡大すべきだと主張した。
ラマスワミ氏は4日にワシントンで開かれた「アスペン・セキュリティー・フォーラム」で、国防予算に関する正しい問い掛けは、「適切な連邦支出を行っているか」であり、国防支出は納税者の投資利益率で評価されるべきだと語った。
「ドローンや極超音速ミサイルへの支出が国防総省の予算全体に占める割合は驚くほど低い。この二つは支出を増やすべき分野に含まれるが、国防予算全体の増額が必要というわけではない」と同氏は説明した。
ラマスワミ氏は、安全保障のレベルと支出額を同一視するのは「誤った前提」だと指摘し、国防総省は米国の安全を確保し、戦争を抑止し、戦争に至った場合は勝利するための投資に重点を置くべきだと述べた。さらに国防総省が長年にわたり監査に合格できない状況は「言語道断」だと批判した。
一連のコメントはマスク氏のこれまでの発言の方向と一致する。マスク氏率いるスペースXは、宇宙船打ち上げで実績のある企業から巨大な市場シェアを奪ってきた。
マスク氏は世界で最も高価な兵器プログラムであるロッキード・マーティンのステルス戦闘機F35を批判してきた。先月にはX(旧ツイッター)への投稿で、「有人戦闘機はドローンの時代には時代遅れだ。パイロットを殺すだけだ。F35のような有人戦闘機を今なお製造している愚か者がいる」とやゆした。
原題:Ramaswamy Argues to Shift Defense Spending Toward New Technology(抜粋)
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