(ブルームバーグ):日本の輸出は10月に前年比で2カ月ぶりに増加した。中国向けを中心にアジア向けが回復した。輸出から輸入を差し引いた貿易収支は4612億円の赤字と4カ月連続マイナスとなった。財務省が20日発表した。
<輸出>
- 輸出額は3.1%増-市場予想1.0%増
- 数量ベースでは0.1%増-9カ月ぶりプラス
- 増加品目:半導体等製造装置、医薬品、科学光学機器
- 減少品目:鉱物性燃料、自動車の部分品、鉄鋼
- 地域別:アジア(7.6%増、うち中国は1.5%増)、米国(6.2%減)、EU(11.3%減)
<輸入>
- 輸入額は0.4%増と7カ月連続プラス-市場予想1.9%減
- 数量ベースでは2.5%増-3カ月ぶりプラス
- 増加品目:電算機類(含む周辺機器)、非鉄金属鉱、通信機
- 減少品目:原粗油、石炭、半導体等電子部品
伊藤忠総研の宮嵜浩主席研究員は、中国向け中心にアジア向けの輸出数量がかなり大きく伸びているとし、「経済対策によって中国景気の悪化に歯止めがかかったことで、これまでの落ち込みの巻き戻しが起きている」と指摘。「10-12月期の外需の持ち直しに期待を持たせる内容だった」と語った。
ドル・円の平均値は1ドル=145.87円と前年比で2.0%の円高だった。

(エコノミストコメントを追加して更新しました)
--取材協力:横山恵利香.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2024 Bloomberg L.P.