(ブルームバーグ):ステーブルコイン決済のスタートアップ企業BNVKが、新たな資金調達ラウンドに向け投資家との初期段階の協議に入っている。ステーブルコイン関連では先月、オンライン決済サービス会社ストライプによる大規模な買収計画が明らかになったばかりで、市場が活気づいている。
事情に詳しい複数の関係者によると、タイガー・グローバル・マネジメントが出資するBNVKは、少なくとも5000万ドル(約77億円)の調達に向け投資家と協議している。協議が非公開であることを理由に、匿名を条件に明らかにした。交渉の初期段階であるため、調達規模とBNVKの評価額は今後変わる可能性があるという。
BNVKはブルームバーグ・ニュースの問い合わせに対しコメントを控えた。
フィンテック大手のストライプは10月、ステーブルコイン関連のスタートアップ、ブリッジを11億ドルで買収する計画を発表。同関係者によると、BNVKの資金調達ラウンドのみならず、ステーブルコインのスタートアップ全般に投資家は強い関心を示しているという。
ステーブルコインは法定通貨の価値に連動するように設計された暗号資産(仮想通貨)で、通常は準備金によって裏付けられている。変動が最小限に抑えられていることから、仮想通貨業界のみならず企業の送金手段としても人気が高まりつつある。
ストライプの共同創業者パトリック・コリソン氏は10月、ステーブルコインについて「スピードやカバレッジ、コスト面の飛躍的な改善」を企業にもたらすとXへの投稿で指摘している。
ブルームバーグ・ニュースは先月、ストライプによるブリッジ買収でベンチャーキャピタル(VC)数社が多額の利益を得る見通しだと、事情に詳しい複数の関係者からの情報として伝えていた。
原題:Stablecoin Startup BVNK Seeks Funding After Major Deal by Stripe(抜粋)
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