(ブルームバーグ):トランプ次期政権が米軍を大幅刷新する計画を進めているもようだ。トランプ氏は、既存の防衛体制を変革するとともに、無駄を省き、兵器の製造・調達で最新の手法を導入すると表明している。
トランプ氏と政権移行チームは14日、防衛テクノロジーの新興企業アンドゥリル・インダストリーズのトレイ・スティーブンス最高経営責任者(CEO)と会い、米国の国防改革について話し合った。非公開情報だとして事情に詳しい関係者が匿名を条件に明らかにした。
スティーブンス氏は、投資家ピーター・ティール氏のベンチャーキャピタル企業ファウンダーズ・ファンドのパートナーでもあり、米情報機関や連邦議会に関係する仕事をした経歴もある。
バンス次期副大統領は、かつてAOLタイムワーナーの会長を務めたスティーブ・ケース氏の企業リボリューションに在籍していた際、アンドゥリルに投資。シリコンバレーの著名ベンチャーキャピタリスト数名が大統領選中にトランプ、バンス両氏を応援していた。
中でもイーロン・マスク氏はトランプ氏の最も強力な支援者として浮上し、選挙活動に1億ドル(約155億円)以上を投じた。
アンドゥリルの広報担当者はすぐにコメントしなかった。トランプ氏の政権移行チームはコメント要請に応じなかった。
直近の資金調達ラウンドで140億ドルの企業価値があると評価されたアンドゥリルは、水中車両や監視ツール、自律型兵器システムを製造している。
スティーブンス氏への働きかけは、2016年の大統領選でトランプ氏を支援し、同氏の支持者らの何人かを第1次政権で主要な役職に就けるのに一役買ったティール氏の影響力が今も続いていることを示している。
原題:Anduril’s Chair Consulted With Trump on Revamping US Military(抜粋)
--取材協力:Lizette Chapman、Stephanie Lai.
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