(ブルームバーグ):米紙ロサンゼルス(LA)タイムズの論説委員長、マリエル・ガーザ氏は、辞任したことを明らかにした。米大統領選で民主党候補のハリス副大統領への支持を表明する計画について、同紙のオーナーが阻止したことを理由に挙げた。
LAタイムズの論説委員会は当初、ハリス氏支持を表明する予定だったが、2018年に同紙を買収した資産家のパトリック・スン・シオン氏に阻止されたと、ガーザ氏は米誌コロンビア・ジャーナリズム・レビューのインタビューで語った。
「沈黙するのに納得がいかないことを明確にしたいため、私は辞任する」とし、「危険な時代には、正直な人間が立ち上がる必要がある。これが私の立ち上がるやり方だ」と述べた。
LAタイムズは今月に入り、他の選挙や住民投票法案に関して支持する候補者などのリストを発表したが、米大統領選に関するものは含まれていなかった。
ガーザ氏からはコメントを得られていない。LAタイムズの広報担当者は、社説や同紙の支持表明に関する社内の議論や決定について同紙はコメントしないと説明した。
スン・シオン氏は、論説委員会が「各候補がホワイトハウス在任中に実施したポジティブ、ネガティブな全ての政策と、これらの政策がどのような影響を与えたかについて、事実に基づく分析を行う機会が与えられた」とX(旧ツイッター)に投稿。
これによって、読者は「向こう4年間に大統領を務めるのにふさわしい人物」を決定できるはずだったとした上で、「論説委員会はこの提案された方法を採用せずに沈黙することを選び、私はその決定を受け入れた」と説明した。
原題:LA Times Editorial Chief Quits After Harris Endorsement Quashed(抜粋)
(表現を変更します)
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