(ブルームバーグ):米アマゾン・ドット・コムのクラウドサービス部門、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)はエヌビディアの次世代人工知能(AI)半導体「ブラックウェル」ベースの新システムが稼働するのは来年初頭以降になるとの見通しを示した。
3月のブラックウェル発表時にエヌビディアは、アマゾンなどのパートナーのブラックウェルをベースとした製品は年内に準備が整うと説明していた。しかし製造プロセスの変更により、アマゾンはデータセンターに使用するブラックウェルの本格供給をなお待っている状態だ。
AWSのマット・ガーマン最高経営責任者(CEO)は17日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、エヌビディアのスケジュールは「シフトした」と説明。「現在、われわれは彼らと共同で取り組み、初期のサンプルも入手したが、ブラックウェルの製造プロセス変更により歩留まりが向上する中で、実際に必要な量の製品サンプルが入手可能になるのは恐らく来年初めだろう」と語った。

投資家は、ブラックウェルがいつ顧客に供給され、利用されるようになるのか注視している。エヌビディアは生産遅延後でも、第4四半期にはブラックウェルの売り上げが数十億ドルに達するとの見通しを示している。
ガーマン氏によると、AWSはブラックウェル・ベースのコンピューターを多数配備する最初の企業となる見通し。デル・テクノロジーズも2025年初頭にブラックウェルを搭載したサーバーの一般販売を開始する予定だとしている。
エヌビディアは8月、ブラックウェルの生産が予想以上に難しいことが判明したことを認め、歩留まりを改善するための変更を加えていると説明した。ジェンスン・フアンCEOは当時のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、製造が軌道に乗れば供給量は十分になるだろうと述べていた。
原題:Amazon Says New Nvidia-Based Systems Won’t Be Online Until 2025(抜粋)
--取材協力:Matt Day.
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