(ブルームバーグ):20日午後の債券相場は下落。20年国債入札を無難に通過したが、日本銀行の追加利上げ観測が再燃しつつある中で上値は重く、買い一巡後に戻り売りが出た。
大和証券の小野木啓子シニアJGBストラテジストは、20年債入札について「利回りが下がったにもかかわらず無難にこなした印象で、ショートカバーの需要もある中で想定内に収まった」と指摘。一方、市場は日銀のスタンスを見極めようとしている状況で、相場の上値を追う感じはないと話した。
入札結果によると、最低落札価格は102円70銭と市場予想と一致。大きいと不調を示すテール(落札価格の最低と平均の差)は17銭と、前回5銭から拡大した。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.42倍と、前回3.80倍から低下した。
20年利付国債の過去の入札結果(表)
7月末の日銀金融政策決定会合と植田和男総裁の会見を受けて急速に高まった追加利上げ観測は、7日の内田真一副総裁の講演・会見を受けていったん後退した。しかし、金融市場が落ち着きを取り戻す中、日銀が再びタカ派姿勢を強めることが警戒されており、23日に行われる衆参両院での閉会中審査での植田総裁の発言に注目が集まっている

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