発生からまる2日が過ぎた台湾東部を震源とする地震は、山間部を中心にいまも700人以上が救助を待っている状態です。一方、大きな被害の出ている花蓮市では、傾いたビルの解体作業が間もなく始まります。

台湾東部・花蓮市の中心地です。大きく傾いた後方のビルですが、きょう午後から本格的な解体作業が行われる予定です。このビルでは女性1人が亡くなっていて、日本時間の午前10時には、解体に先立ち、祈りが捧げられました。

現地メディアによると、解体は屋上部分から先に行うということです。

このビルは1999年の大地震より前の1986年に建てられ、地元メディアは専門家の話として、“1階部分の柱が不足していた可能性”を指摘しています。当局はビルの所有者に刑事責任があるかどうかを調べていて、証拠の収集を行う際は一時的に作業を止めるということです。

今回の地震をめぐっては、これまでに10人が死亡、けが人は1106人にのぼり、外国人4人を含む18人と連絡が取れないということです。また、依然として705人が山間部を中心に孤立している状態で、救助作業が続けられています。

余震も続いています。日本時間午前9時までの48時間で480回以上にのぼります。現地時間未明の午前2時半過ぎには、私の携帯電話にも地震速報のアラートが鳴り、安全な態勢を取りました。

花蓮県は午後ににわか雨の可能性もあり、警戒態勢が続きます。