2度‟骨折”した木

そこに現れたのは何とも不思議な形をした木。幹の途中2か所も90°に折れてそれでも上に向かって伸びているのです。

2回折れてもなお上へと幹を延ばす「頑張っている木」

ツアーガイド 服部太喜さん:
この木を僕は「頑張っている木」と呼んでいます。すごく生命力を感じる木です。人間で言ったら挫折して、挫折して倒れたらそれで終わりですが、歯を食いしばってもう一回頑張ればなんとかなる。それを教えてくれていると思うんです。

「日本一ギャップのある森」 樹海の真の姿

最後に富士山の裾野にある側火山大室山に案内されました。
そこはこれまで歩いてきた風景とは全く違っていました。

奥の緑色は溶岩の上に生えた苔 その上には細い木ばかり

大室山にたどり着くまでは溶岩だらけで細い木ばかりでしたが、大室山には二人で手をまわしても抱えきれないほどの大木があるのです。

大室山には巨木も育っている

服部さん:
ここは溶岩流が大室山を迂回した境界。大室山は土もあり、大木が多く、木々の間も広い。自立できているといえます。一方、今まで歩いてきたのは、溶岩の上。過酷な状況で1200年かけてやっと森になった場所です。この違いをみて、樹海が水も土もない普通じゃない場所、そこで今の姿になったんだということを感じてほしい。

樹海の木々は過酷な環境で生きるために頑張る

そして服部さんは青木ヶ原樹海を「日本一の富士山の麓にある日本一ギャップのある森」と言います。

服部さん:
厳しさの中で生きていくのはどういうことか。樹海はお互い助け合っている姿があちこちで見られる学ぶ場所、気づく場所でもあるんです。ネガティブな要素などない、パワーをもらえるスポットなんです。

森林浴と木々の不思議とたくましさを学べる青木ヶ原樹海を訪れてみませんか。