当時、小川さんは人間関係で悩みを抱え、仏像を彫ることが心の救いになっていたと振り返ります。

木彫り像職人 小川美代子さん:
「本当に祈りながら彫らしてもらうので、過去に何があろうと忘れなさいといってくれる」
現在、小川さんが制作した仏像彫刻の一部は北杜市大泉町のギャラリーで展示されています。
小川さんはギャラリーで知り合った男性が娘の病気で落ち込んでいることを知ると、男性のために1体の地蔵を制作し、男性はその心遣いに救われたと話します。
小川さんから地蔵一体を譲り受けた 澤海由光さん:
「色々悩んでいる時も明るく接してもらい心が軽くなった。本当に助けてもらっていると感じる」
心の平和を願い、彫り続ける94歳の小川美代子さん。
きょうも仏像と向き合います。
木彫り像職人 小川美代子さん:
「自分の経験から、どんな試練があっても過ぎていく、いい日が待っているので、安らぎを持ってくれたらと心の中でいつも思っている」