牛が大好き、大谷さんは今・・・?

そんな大谷さんですが、去年取材した時はちょうど就職活動のまっただ中でした。あれから1年、大谷さんは今どうしているのか、1年ぶりにお会いしてきました。

奥野粋子アナウンサー
「おはようございます!大谷さん!お久しぶりです!
大谷紗優さん(20)
「お久しぶりです!」
奥野アナ
「1年ぶりですね」

牛のイラストが描かれたTシャツを着て、出迎えてくれました。今年の春に県立農業大学校を卒業し、4月から念願だった牧場で働いています。

観光牧場で乳牛飼育を担当

ここは山口市阿東徳佐にある観光牧場・船方農場。十種ヶ峰に囲まれた雄大な自然のなかで約170頭の乳牛を飼育しています。牧場で絞られた生乳は、農場にある工場に運び込まれ、牛乳に加工されて消費者のもとへと運ばれます。新鮮でおいしい生乳を提供してくれる乳牛たち。大谷さんは飼育を任されています。

船方農場に新入社員が入ったのは、6年ぶりのことでした。

先輩社員・林裕介さん(29)
「20代でフレッシュな子が入ってくれたということで、うちの会社自体も活気がつきましたし、うれしいことだと思います。1次産業だけでなく、阿東も明るくなってくるかなって思いますね」

大谷さん
「自分が朝、牛舎に入ってきたときにみんなミルクを待っているので、一斉に鳴き出すんですよ、それもかわいいし、しっぽをぶんぶんしているのも!」

スマート化で牛の健康管理

酪農を担当している社員は現在4人、広い牛舎をそれぞれが1日かけて見て回ります。

大谷さん
「今から発情している牛の確認をします、直検します」

管理する頭数が多いということもあり、健康管理もスマート化していました。よく見ると、それぞれの牛に首輪のようなものがつけられています。行動や採食量などを計測するセンサーで、発情の兆候も感知してくれます。その情報がスマートフォンなどに通知される仕組みです。

大谷さん
「朝の4時?夜中かな、朝方に通知がきているので」

この確認は「繁殖管理」といって、牛の発情状況や妊娠状態を確認するもので、臓器を手で触れて健康状態を確認します。実はこの作業、農大時代にも経験していました。

大谷さん
「先生、右にあったらいいんですよね?わりとでかい…卵胞?だいぶ卵巣がでかい」

去年は先生に教わりながら、触診の感覚を学んでいました。ですがこの1年間で経験を積み、2人で判断できるようになるまで成長しました。

大谷さん
「良い卵胞はあったので、でも子宮の興奮はそこまでだったのでもうちょっとかなと思います」