大野将平選手に聞く 柔道の未来・山口県への思い
緊張感ありありの私をほぐそうとしてくれたのか、拍手で出迎えてくれたお二方。改めて近くで見ると強そうです・・・。まずは、今回の教室を開催するに至った経緯を聞いてみました。
大野選手
「自分が通ってきた道で、山口にだけなかなか貢献できていないなあという思いは強かったので、自分自身2度オリンピックを勝たせていただいて、そういった一つ恩返しするタイミングを非常に考えてて、原沢選手にも相談していた中で、今回このような企画をいただいたので、ほんとに大変感謝しています。子どもたちより原沢選手のほうが緊張してたなっていう、最初はそんな感じで見てましたね」
原沢選手
「いや、緊張してるつもりはなかったんですけど、顔に出てたんですかね」
大野選手「ちょっと教え方が硬かったですね」
原沢選手「あー、それは思いました」
同じ山口県出身で、年齢も一つ違い。仲の良さが伝わる掛け合いに私の緊張もほぐれてきました。ところで、私には教室で気になったことがありました。
小田アナ「乱取りの中では、原沢選手は投げられてあげるみたいなシーンが多くあったと思うんですけど、大野選手は小さいお子さんも一回投げてみるみたいなそういうシーンも見られましたけど、その辺りはどういう気持ちでやられてましたか」
大野選手
「投げられることは自分じゃなくても、私以外でもできると思うんですよね。大人が投げられてあげてっていう稽古はできると思うんですけど、やっぱり大野将平とやっている意味としてはですね。ある程度本番のように、けがしない程度の威力で実際にその技を味わってみるのが私と乱取りしてる醍醐味と言いますか、小さい子どももちゃんと投げたいというのは一つありますね」
自身も学生時代、オリンピック王者に投げられ続けたという大野選手。投げられる時に感じた怖さや悔しさが選手を成長させてくれると信じています。そうして突き進んできた柔道人生、大野選手、原沢選手ともにことしで31歳を迎えます。
大野選手
「気がついたら、お互い30までやってた感じで、何か努力というよりかは日々必死にもがいてあがいてやってた結果が今ということなので、あんまりそういう考えてなく無心で突き進んできたような感覚はあります」
10年後、20年後も強い日本であるために、子どもたちに伝えたいことがあります。
大野選手
「きょうの子どもたちも続けていくうちに、武道、柔道の厳しさにも直面すると思いますので、そういったときにですね、きょう私言いましたけど、集中、執念、我慢。その中でも我慢というのが一番大事だと感じてますので、武道を通じて我慢強い、今の時代に足りないものを持っている人間性を養って欲しいですね」
原沢選手
「やっぱり武道って、ほかのスポーツと違って自己研鑽というか、本当に己との戦いだし己を磨いていくということではほかのスポーツと差別化できるところで、そこから来る精神力であったり、礼節もそうですけど含めてほかのスポーツと違って磨けるものがあるんじゃないかと僕は思いますね」
大野選手
「この一回に限らず、しっかり継続して地元に帰って、柔道を通した貢献というのを続けていきたいなと思いますし。我々もまたことしも来年もかえってきましょう」
原沢選手「はい」
