建築業界の仕事始めで、今年1年の工事の安全を願う神事・釿始式(ちょうのはじめしき)が5日、山口県防府市の防府天満宮で行われました。

「釿始式」は宮大工らの仕事始めで建築に携わる人が仕事の安全を願って行われる神事です。祭壇の前には「御用材(ごようざい)」とよばれる周南市須々万(すすま)産の長さ5メートル、直径50センチほどのひのきの丸太が用意されました。烏帽子姿の地元の大工らが、「曲尺(ものさし)」や「墨指(すみさし)」といった伝統的な大工道具を使って準備を整えていきます。

最後に棟りょうが「釿(ちょうな)」を御用材に打ち込んで木の魂を鎮め、ことし1年の工事の安全を祈りました。

去年の建築業界は新型コロナや物価高の影響はあるものの、発注などは順調だということです。丸太は、天満宮に置かれる、来年の干支を彫る材料に使われます。