山口県の宇部・山陽小野田消防組合はデジタル技術を活用した救急搬送時の情報共有システム「Than救(さんきゅう)システム」を導入し、1日から運用を始めました。

これまでは救急搬送時に患者の情報を手書きで記録し、医療機関に口頭で症状を説明していました。
新たなシステムではマイナンバーカードやお薬手帳、体の状態を示すモニターを、専用の端末で撮影することで自動的に情報が入力されます。患者の状態を写真や動画で医療機関と共有でき、正確な処置が可能になると期待されます。
27の医療機関が受け入れ可能かどうかをリアルタイムで確認でき、搬送先の病院を探す時間も短縮できます。
篠崎圭二宇部市長
「県内初ということなので、成功事例を伸ばしていって、この取り組みが広がるように頑張っていきたいと考えています」
2024年度、宇部・山陽小野田消防組合では救急車の出動から病院到着までが51.2分と全国平均よりも時間がかかっていますが、消防組合はシステム導入で時間の短縮や救命率向上につなげたいとしています。