新型コロナの流行時期に東京に住む家族が帰省したことを理由に、訪問介護サービスを中断されたなどとして当時101歳の女性が訪問介護事業所を運営する医療法人を相手取り損害賠償を求めた裁判で、地裁岩国支部は請求の1部を認め33万円の支払いを命じました。

訴えていたのは当時101歳の1人暮らしをしていた岩国市に住む女性(今年2月に死亡)です。
訴えによると2020年6月、女性の長女が東京から帰省したことを理由に事業所は訪問介護サービスの2週間中止を通知され、最終的にはサービスの契約解除を言い渡されました。
これに対し女性の家族は「正当な理由のない介護サービスの打ち切りは不当で、契約解除は無効」として、精神的苦痛に対する慰謝料などおよそ305万円の損害賠償を求めていました。

地裁岩国支部の小川暁裁判長は「当時の厚生労働省からは新型コロナ感染の懸念だけでサービスの提供を拒むことは正当な理由にはならないという考え方が示されている」と指摘。
「当事者や家族の個別具体的な事情を慎重に検討することなく介護を中断したことは不法行為責任を負うべき」とし介護を受けられなかった日数の精神的苦痛に対して33万円を支払うよう命じました。
これに対して医療法人側は「判決内容を把握したうえで対応したい」としています。













