この春の新入社員の皆さんは現在、研修真っただ中、という方も多いのでは。
県に採用された新人職員たちは体を使って研修です。
江戸時代の「御成道」、幕末の志士が駆け抜けたとされる「萩往還」を歩きました。

午前9時。

県庁に集まったのは、この春採用された新人職員164人。

その目的は・・・。

村岡嗣政 山口県知事
「幕末には多くの志士たちが新しい国を作っていこうとそうした熱い思いを持って駆け抜けた道でもあります」

そう、新人職員たちが挑むのは、幕末の志士たちが往来した「萩往還」。

研修の一環で、歴史ある道を歩いて交流を深めてもらおうと、6年前から実施されています。

コースは県庁前を出発。

片道およそ5・8キロを歩いて戻ってきます。

急勾配の坂もあるなかなかハードなコースです。

出発からおよそ5キロ地点、新人職員の様子は…。


まだまだ余裕そう。

しかし、ここからさらに険しい山道へと足を踏み入れます。


急な勾配の坂道が続く「四十二(しじゅうに)の曲がり」。

最大の難所です。

名前の由来には諸説ありますが、「四十二」は男性の厄年で、この曲がり道を乗り越えると厄払いされると言われています。


だんだんと息も上がってきます。

知事も一緒に歩いて交流を深めます。



スタートからおよそ2時間、ようやく折り返し地点に到着。

声を掛け合いながら歩いて団結力を高めることも狙いです。

村岡知事
「(新人職員は)非常にやる気に満ちてますし、とても頼もしく思っていますきょう同期で新しいネットワークも作れていると思いますので絆も作りながら職員としてしっかり頑張ってほしいと思います」

新人職員「山口県の名所を知るのは県職員としていい経験になると思います」

「働いているところが土木建築事務所でダムとか河川に関することを職場でも習っている途中なのでダムの歴史などを学べたと思います」

そして午後2時20分、再び県庁前に到着しました。

ふだんは歩くことのない長距離、しかも山道でしたが、ほとんどの職員が往復11・6キロを歩ききりました。

中にはこんな人もいました。

新人職員「戻ってくる最後の時に靴底がとれました。最後知事とお会いして、きょう頑張ったね!話をしててその直後だったので。靴べらとともに思い出もしっかり残って良かったなと思います」