母親はネコを探すうちに意識失う
息子の供述調書によると、男は冷静な感じで「火をつけたで」と言ったあと、火を消そうとする息子に対し「消防呼んだほうがいいぞ」「警察も呼んだほうがいいぞ」などと言ったといいます。
やけどを負った母親は放火を知らされたあと、家で飼っていたネコを探そうと、足が悪い中2階などを探し回っているうちに、意識を失ったといいます。供述調書の中で母親は「男を罰してほしい気持ちはない。なぜこんなことをしたのか知りたい。男には命を大切にしてほしい、これからも男の力になりたい」と述べました。
犯行態様の危険さなどを指摘する検察側に対し弁護側は「男にはこだわりが強いという特性や自殺願望があり、これらが犯行に影響を与えた」と主張しました。
7日の公判で検察側は「危険性の大きい犯行。母親は10日間、集中治療室で治療を受けるなど、結果は重大」として、懲役5年を求刑。一方弁護側は、執行猶予の付いた判決を求めました。
山口地裁は12日、男に懲役3年6か月の実刑判決を言い渡しました。