最近、「話しかけても前より反応しなくなった」「外出がおっくうで部屋に引きこもりになった」「以前より怒りっぽくなった」という方いませんか?
それ、ひょっとしたら「聴覚機能の衰え」が原因かもしれません。
山形市の福祉施設でアプリを使い、衰えの早期発見や解決をめざす取り組みが始まりました。

山形市の特別養護老人ホームです。
一体何を行っているんでしょう?

報告・鈴木竜弘「皆さんがあ、は、な、いろいろ言っていましたが、こちら、ことばの認識状況を可視化する「みんなの聴脳力チェック」アプリです」
これは、音声で流れる言葉一音をクイズ形式で答えるもので、言語を聴き取る能力をチェックすることができます。
このアプリを開発した中石さん。「聞き取りづらい」をそのままにしておくと、ある危険があるのだそうです。

聴脳科学総合研究所・中石真一路所長「難聴が起因して認知症が進行してしまうということが出ている。早めに難聴を発見することでできれば認知症の進行抑止とか、介護予防みたいな形でできれば」
こちらの80代の方が、聴力をチェック。
80代女性(Q:普段皆さんが話している言葉。耳で良くきこえる?)「はい。これは聞こえる」
ところが、いざ挑戦してみると・・・
80代女性「『ば』「ぱ?」ぱに聞こえる」
担当者「最初の言葉のほうの聞き間違いが多い」
80代女性「耳悪いのかなぁ・・・八十なんぼだよ・・・」
この施設で働く伊藤さんは、入居者の中でも「耳が聞こえないと周りに思われるのを気にしている人が多い」と言います。
ながまち荘・伊藤雄太副主任介護職員「聞こえたふりをしてしまって、その場でうんうんうなずいて終わってしまうことはものすごく多い。場合によっては危険な状況に陥ってしまうこともあると思うので(聴力チェックは)とても重要」

こうした取り組みは県内の他の市町村からも注目されていて、県民の健康増進に一役買いそうです。