■怖くて近づけない

宿の外にいる関係者への電話で経営者の家族は“フロントが壊される音がする”“怖くて近づけない”などと話していたという。

通報をうけた警察や市、猟友会などが現場に集まる。

その時になってもクマは館内にいた。

隙をついて警察官が館内に入る。経営者家族3人は2階で待機していた。

警察官と経営者家族は非常階段に急いだ。

クマと鉢合わせしたり、刺激したりするのは危険だ。

隙をついてパトカーに避難し、けが人はいなかった。

館内に留まるクマをどうするのか。現地では盾を持った警察官が展開するなど緊迫した状況の中で、対応が進められた。

そして午前11時49分。

緊急銃猟でクマを駆除した。

クマの大きさは1.2メートルだった。

現場では壊されたフロントの状況の確認などが続いている。