クマやイノシシなど鳥獣被害が年々深刻化する中、きょう県庁で野生動物の個体数の管理や捕獲などについて協議する会議が開かれました。
県の環境審議会「野生生物・自然環境部会」は、大学教授や猟友会などの有識者で構成され、きょう今年度1回目の会議を開きました。

県内では野生動物による農業被害が年々深刻化していて、最も被害額が大きいのがイノシシによる被害です。
昨年度のイノシシによる農業被害額は、速報値で8000万円弱で、中でも水稲の被害が半数以上を占めています。
会では、来年度から5年間の「第3期県イノシシ管理計画」の策定に向け、農業被害の防止に重きをおいた内容とする案が示されました。

被害を防ぐために、個体数を管理した上で捕獲を強化していくことの必要性などについて、意見が交わされました。
また、猟友会など捕獲の担い手は、70代以上がおよそ3割~4割を占めていることから、次世代の担い手の確保をあわせて進めていくことなども示されました。

県環境審議会 横山潤 部会長「県下で野生動物が増えているというのを根本的に放置してしまうのは問題があると思う。個体数を適切なところに抑えていくという努力は続けていかなければいけない」

審議会では今後もさらに議論を進め、管理計画の策定に向けて取り組んでいくということです。