東根市では、地区に春の訪れを告げる「長瀞猪子踊り」が行われ、躍動感あふれる力強い舞いを披露しました。
長瀞猪子踊りは、五穀豊穣や無病息災を願うもので、東根市の長瀞地区で350年以上前から踊り継がれてきました。

長瀞猪子踊りの特色の一つは、このイノシシを模してつくられた猪子頭です。踊りの名前にもイノシシの文字が使われていて、県内に数多く伝承される獅子踊りの中でも珍しい踊りです。


踊り手は「小学校時代から猪子踊りをしていて、大人になってから声がかかって、(奉納祭で)踊るようになった。歴史に恥じないように、地域の人との交流の場になりますように、これからも過去の先輩たちが作り上げた歴史を、このまま続けていければいいかなと思う」

訪れた人は「何年も観ている。嬉しい。楽しい」

母「子どもの頃から比べると、踊り手も少なくなったんですけど、昔からこの時期はこれを見ないと春が来ない気がするので、ずっと守っていただきたいなと思っています」

娘「やっぱりちょっとさみしくなった感じはあるんですけれど、また毎年見たいなと思っています」
こちらの女の子は、お父さんが猪子踊りの踊り手を務めていました。

「パパがんばれ~」
児玉隆祐さん「ぜひ小学生のクラブもあるので、娘にも地域の文化を受け継いでいただきたい」「(パパ)かっこいい~」「ありがとう」

地域に春の訪れを告げる伝統の長瀞猪子踊り。次の世代へと思いが受け継がれ、地域への愛着も深めているようです。
長瀞猪子踊り保存会 結城五郎 会長「(地域の)気持ちを一つにするためには、伝統芸能をみんなで守っていくということが大事なのではないか」

長瀞猪子踊りは、今月27日に松沢地区の地蔵尊祭典でも披露されます。
