山形市の蔵王温泉で、けさ、お湯の神様に感謝する新年の伝統行事「洞開(どうかい)」が行われました。

まだ日が昇る前の、薄暗い早朝。

蔵王温泉の共同浴場では、江戸時代から300年以上続く新年の伝統行事「洞開」が行われていました。

「洞開(どうかい)」は毎年この時期に、温泉という自然の恵みに感謝するために行われていて、「洞(どう)」と呼ばれる浴槽の栓を開けてお湯を抜くことから、その名がついたとされています。

まず、蔵王温泉の共同浴場3か所を組合員30名で一斉に掃除し、隅々まできれいにした後、新しいお湯を張ります。

その後、神事が行われ、関係者らが集まり、玉ぐしなどをささげました。

蔵王温泉旅館組合によりますと、今年は積雪量が去年の同じ時期に比べおよそ1.5倍に増えていて、海外からのインバウンド客を中心に観光客が増えてきていると
いうことです。


  
蔵王温泉旅館組合 斉藤長右衛門 組合長「長く伝わる行事ですので、それを終え、ホッとしている。雪にも恵まれ、お客様にも恵まれ、今月下旬はまた春節という大きな山がやってまいりますので、湯神様のお守りの元、多くのお客様を安全に楽しくお迎えをしたいという気持ち」

中国や東南アジアなどの旧正月に合わせ、関係者は蔵王温泉の更なる賑わいに期待を高めていました。